ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-11-03 12:23

11月3日の隆宣寺日記

私達の運命は大きく分けて、定業(じょうごう)不定業(ふじょうごう)の2種類があります。《定業》とは、どうすることもできない運命、もはや避けられない運命。一方《不定業》とは、自分の力でどうにかできる可能性のある運命です。いずれも、その運命をつくり上げている要素は、これまでの自分の行為。つまり、過去の自分が今日の自分をつくり、今日の自分が未来の自分をつくるということです。
 
しかし、今日の自分がどんなに頑張っても、未来を変えることができない。それだけ強烈な原因を、過去の自分がつくり出している場合があるのです。いわば、必ず受けなければならない報いであり、決して避けて通ることの出来ない運命。それが定業(じょうごう)であり、過去の自分が犯した過ちのツケを否応なしに受け止める。人生には、そういう絶対不可避の出来事があるということです。
 
一方、自分の努力次第で何とかなる、専門家の知識や技術で何とかなるなど。今後どういう生き方をするかによって、未来が変化していくのが不定業(ふじょうごう)です。今、目の前にある問題が定業なのか、不定業なのかは一目ではわかりません。ただ、どんなに頑張っても結果が出ない、最先端の知識や技術でもどうにもならない。そういった場合に《定業》である可能性を垣間見ることができます。
 
その時に、どういう人生の選択をしていくか。「もはや、どうしようもない」と諦めてしまうか、それとも最後まで足掻(あが)くか。ただ、それが定業である場合、どんなに足掻いたとしても運命が変わることはありません。目の前の結果を「過去の自分がやらかしたツケ」として、そのまま受け止めるしかありません。もはや《定業》を解決する道は何一つないのでしょうか?
 
実は、たった1つだけ解決方法があります。仏様の教えに「定業能転(じょうごうのうてん)」「定業を能(よ)く転(てん)じる」とあります。つまり、変えられるはずのない定業を180度ひっくり返す、運命を大逆転させるということ。そして、それを唯一可能にするのが《法華経》という教え「南無妙法蓮華経」の御題目です。人生には様々な問題が付き物だからこそ、自分の努力だけでなく、ご信心も必要だと言えます。
 
そうすれば、乗り越えられない壁はない、何があっても何度でも立ち上がれる。私達が諦めない限り、どこまでも夢や希望を持って生きていくことができます。そういう前向きな、ポジティブな心で、ご信心に取り組んでいくことが《定業》をひっくり返す最大のエネルギー、前に進むパワーとなります。一人で悩まず、勝手に答えを出してしまわないで、是非お寺にお参りください!
 
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