ほんもんぶつりゅうしゅう

2021-05-20 10:15

5月20日の「毎日ぶっきょう」

コロナ禍になって明らかになってきているのは、人間の本質ではないでしょうか。どんなに見た目は良かったとしても、中身が伴っていないばかりに、うっかりボロが出てしまう。普段であれば上手く繕い、誤魔化すことができたとしても、非常時には化けの皮がはがれるもの。去年はマスクや消毒液、そしてトイレットペーパーが品薄になり、皆が困り果てていましたが、その時の言動、一挙手一投足に、その人の本質・本音を垣間見ることができたように思います。ドラッグストアの店員さんが「コロナよりも恐いのは人間だった」とTwitterで呟き、話題を呼びました。みなさんは一体どんな本質を持った社会人・主婦・学生・子供…でしょうか。

 

今朝、とある力士が相撲協会のコロナ対策に反し、キャバクラに通っていたことが報じられていました。しかも、当初の聞き取り調査では否定していたものの、週刊誌にスクープされたことを受けて態度を一変。自らキャバクラ通いを認めたということで《コンプライアンス違反》と《嘘》という二重の罪となりました。キャバクラに通えるぐらいの収入があるということは、恐らく、それなりの番付なのだろうと思います。残念ながら、相撲の知識と技術は身につけたんでしょうが、相撲の心までは身につけていなかったようです。相撲を通じて何を学び、人間として何を身につけるべきであったのか、そこが欠如していた結末と言えます。

 

仏教を信仰するのも同様で、仏様が信仰を通じて目指されたものは、私達が人間として成長することです。先程の力士ではありませんが、単に信仰者として「あれができる、これができる」ということだけではなく、周囲の方から「信仰熱心なんですね」「立派な僧侶・信徒ですね」と褒めてもらえることが全てではなく、それよりも大切なことは、一人の社会人として、もっと言えば一人の人間として尊く、立派であることです。むしろ、そうでなければ仏教が「この世の真理」を説いている証にならず、張りぼてになってしまいます。コロナ禍だからこそ、仏教の大切さを改めて伝えていけるように、更に精進していきたいと思う次第です。

 

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