ほんもんぶつりゅうしゅう
2016年07月18日
第9支庁・四国布教区 2日間にわたり壮年会研修会 —松風寺から松山城まで結縁行列—
5月21〜22日の2日間にわたり、松山松風寺にて、壮年会研修会が行われました。四国布教区として第19回を数える今年の研修会は、壮年会連絡協議会役員が主事の岩本日雪師と会長の木戸岡巧2人に一新し、さらに役員3人を加えた新体制のもと、すべてのプログラムを見直すことから始まりました。会場寺院の松風寺にとっても、ひさしぶりの壮年会研修会受け入れとのことで、教講あげての篤い支援を頂戴いたしました。今年の参加者は松風寺をはじめ各寺院の奨引が功を奏して49人と、例年より随分多かったことが何よりでした。

 1日目は午前11時に、四国布教区長・吉田日景師(松風寺御住職)の唱導のもと開会式が始まりました。お看経、各代表あいさつがあり、続いて主事・岩本日雪師より講義を聴聞させていただきました。演題は『佛立壮年に求められる父性』。法華経本門に明かされた真実の父性について現証談をまじえて学び、菩薩行の大切さを再認識しました。

 その後、婦人会手作りの昼食御供養をいただき、各班にわかれて信徒宅助行に出かけました。助行先では、それぞれ討論会も行いました。この信徒宅助行は、現場で日常の信心の思いを討論できる、とても貴重な時間でした。

 助行後はお寺に戻り、今回お招きした宮城県石巻の耀護寺壮年会会長ほか1名を交えてパネルディスカッションを行いました。当布教区とはずっと交流を続けている寺院ですが、昨年、壮年会が発足されたと伺い、今回の招待となりました。期せずして、前月に熊本地震が発生し、災害への備えや支援について再検証すべき時期の到来であったと感じました。東日本大震災から五年を経て、災害を風化させないためにも、日常の災害に向けての心構えなど、難しい問題を今一度討論しました。これといった答は何一つ出ませんが、大きな課題をしっかり受け止める意識の変革が各人できたに違いありません。

 夕看経ではおのずと熱烈な弘通祈願ができました。そのあとは御内陣や本堂内外の清掃奉仕をさせていただき、夕食は松風寺でバーべキューを行いました。やはり、お酒をいただきながらの懇親会は大層な盛り上がりで、壮年会研修会の毎年の楽しみの一つです。各自笑顔で、懇親を楽しんでおられました。

 2日目は朝参詣後、今回の特別プログラムである結縁行列を実施しました。午前9時45分、本堂において結団式がおこなわれ、主事御講師からコース説明や、班ごとの誘導連絡係などについての諸注意がありました。参加者は、壮年会だけでなく、薫化会・婦人会の方々も参加いただき、お教務を加えて総勢70人になりました。結団式では、吉田御導師から激励のおことばとして、不軽菩薩の合掌礼拝の姿勢を教えていただき、さらに一歩一歩地面を踏みしめるごとに下種を念じるくらいの使命感を持たなければいけないと学びました。

 加行長が掲げる題目旗は、なんと松風寺が往年の開筵式で使用された貴重な旗と伺い、歴史の重みを感じて緊張もしました。一同は班編制順一列にならび、松風寺より松山城まで、南無妙法蓮華経の旗を揚げ、拍子木を叩き、御題目を声高らかに唱えながら、足並みを合わせ、下種結縁を祈って、およそ40分間歩きました。

 結縁行列は、とても通行人の注目を集めました。これが一番の狙いでした。途中何度も、この一大行列ができたことに嬉しくなり、胸に込み上げてくる感情を覚えました。また、この行列実施の間、本堂では松風寺ご老師・吉田日祥上人導師のもとにお看経をあげていただいており、安心してご奉公させていただくことができました。

 最高齢は80歳を越え、最年少は0歳のベビーカーに乗っての行列は無事に目的地に着きました。結縁行列の後は記念撮影をして自由行動。思い思いに松山城に上がって観覧散策し、昼食のお弁当をいただきました。帰りは、路面電車に乗ってお寺に戻り、閉会式、記念写真となりました。

 今回すべて予定通り行うことができたのも御導師方、各寺院の役員方、壮年会のみなさん、松風寺薫化会や婦人会のみなさん、石巻耀護寺の方々のおかげです。すべての皆様に感謝しています。研修会のお土産として、今回は壮年会連絡協議会から結縁用リーフレットを作成しました。さらに吉田御導師からは特製の結縁用ポケットティッシュを各寺院にご有志いただきました。今後はこれらを有効に活用して、結縁・教化の実践に努めたいと思います。本当にありがとうございました。

《布教区壮年会連絡協議会会長・木戸岡巧 記(顕本寺所属)記》