2012.01.01
御利益(ごりやく)
本門佛立宗では、「御利益」という言葉を教務(僧侶)も信者もさかんに使います。その御利益は、「御題目の妙益」のことです。
いかに法華経の経文の解説が出来ても、肝心の御題目の世界が自ら語られぬようでは、日蓮聖人の信仰のなんたるかをわかった人とは言えません。日蓮聖人自ら
『現証あれば之を用ゆ』(観心本尊抄・縮九三三)
『日蓮仏法をこころみるに道理を証文とにはすぎず。又道理証文よりも現証にはすぎず』(縮一二五五)
とお示しです。
ですから当宗では「現証の御利益」と常々強調します。教義上の諸法実相、一念三千等は、単的に「御利益」のことです。さらに当宗の御利益は
一、法における御利益
(一)教化成就(他人に御題目をさづけること)
(二)子の教化成就(御題目を子に相続する)
(三)役務成就(法を弘めるリーダー)
(四)御講、御助行の席主になる。
(日蓮聖人時代に栄んです。助行は病人等の見舞いをかね、聖人自ら実践されています。それを近代化されたのが開導日扇聖人です。)
二、人における御利益
(一)四苦八苦
(生老病死など、人と生れてさけられない根源的不安のこと)
(二)精神的病い
(三)教育等の悩み
(四)災害
(五)経済苦
(六)社会変動にともなう不安など
一と二は、共につながっている世界。この二つは当宗の「現証の御利益」のことです。決して、拝めば宝クジが当るとか、金をかしてもらったという利益を佛立宗では否と折伏します。いわば、欲の方向から転じて菩提の道(仏の道)にすすむ中に真の御利益ありと言うわけです。
C寺のAさんは、会社経営者として三代目社長です。五十代で大腸ガンになりました。大腸ガンは、真面目な人がかかるガンともいわれています。ガンから良くなった人を紹介して不安を和げるようつとめました。ご本人に
一、ガンは精神的なことが七~八割をしめる。
日参(お寺参詣)して、御宝前(仏)に不安をとり除いて頂けるよう妙法(御題目)を唱える事。
一、体力をおとさない。
散歩などして体力も必要であること。
一、体を冷さない。
夏の冷たい飲物をひかえる。常温か温かいものにするなど。
医師は体から診ますが、信仰は心の面から病を見るので、大いに祈ってよいのです。健康になり、同じ悩みをもつ人を助ける願いをもって祈ることです。息子さんも信心相続し、目標をもって不況しらずの経営をして毎日をすごされています。
開導日扇聖人の教え歌に
「現証の利益で信を起させて 未来を救ふ祖師の御本意」
石川日翠


