ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-06-17 10:04

6月17日の隆宣寺日記

*頭の中で情景をイメージしながら読んでみてください
 
季節は春、夜空を見上げれば綺麗な月が出ています。思わず庭に出て、月を眺めていると、先日、亡くなった母の姿が思い出される。「お母さん、なんでや…」
 
その時、風がぱっと吹いて、満開の桜を散らしていく。あんなにも見事に咲いていた桜の花が、一気に散って行く。月明かりに照らされた花びらが夜空を舞い、地へ落ちて行く。美しさの中に垣間見える儚さ、儚さの中にある刹那の美しさ。それはまるで人命の美しさ、儚さとも見て取れる。
 
決して見飽きることのない桜の花を散らすなんて。なんとも心無い春の風…しかしながら、そんな情景が私に思い知らしてるのだろう。「無常の世の中、無常の命とは、こんなに儚いものなんだ」と。
 
それにしても、全く思いもしなかった。今年、母が亡くなるだなんて…無常の風もまた、なんて心無いんだろう。でも、これが《生きる》ということだ。
 
そのことを忘れずにいよう。悪慣れするのもやめよう。お母さんが(自らの死をもって)最期に教えてくれたことなんだから。しっかり胸に刻み込んで生きていこう。
 
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