ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-11-14 10:14

11月14日の隆宣寺日記

以前、栄養ドリンクのCMで「反省だけなら猿でもできる」というフレーズがありました。恐らく、猿回しの演目の1つに「反省っ!」というものがあり、それが題材になっていると思います。「反省っ!」といっても、猿にそういうフリをさせているだけで、それはまさに猿真似(さるまね)。本当に反省している訳ではなく、そういう姿・格好をして見せてるだけです。それが猿の一芸であれば笑えますが、社会人がそういうことでは困ってしまいます。

 

なので、冒頭に紹介したフレーズ「反省だけなら猿でもできる」ということになるのです。つまり、いつも平謝りで申し訳なさそうしにしているけれど、一向に改善が見られない。同じ失敗を繰り返すようでは「この前の『申し訳ありません』は何だったの?」ということに。「失敗は成功のもと」と言うように、ある種、失敗自体は仕方のないことですが、それを「成功のもと」にしないで、失敗のままで放置するのが大問題なのです。

 

実は、同じ失敗を繰り返す人に共通していることがあります。それは「具体的な改良を考え、実行に移していない」ということです。「よし、次からは気をつけるぞ!」と意気込むだけでは必ず同じ失敗をします。もちろん、改良への意気込みは大切ですが、必要なのは同じ失敗をしない仕組みです。なぜ失敗したのかを検証して、原因を突き詰め、具体的な対策を考え、実行すること。

 

思い、気持ちだけで何とかなるなら、とっくの昔に改良できているはずです。そんなに何度も失敗することもなければ、そんなに平謝りすることもなかったはず。結局、具体策を考え、実行に移すだけの反省が出来ていなかったということ。つまり、本当に心の底から「申し訳ありませんでした!」と思えていないということです。だからこそ「反省だけなら猿でもできる」と鋭くササるフレーズが誕生したのでしょう。

 

恐らく、心のどこかに「まだ大丈夫だろう」「まだいける」という甘えがあるのかもしれません。そういう心の隙間を、しっかり埋めていくことによって本当の謝罪、反省、改良ができてきます。もはや取り返しのつかない状態になるまで、ズルズルと引きずることのないように。今、ここでスッパリを心のスイッチを切り替えて、前向きに、具体的に進むしかありません。「申し訳ありませんでした!」の言葉を受け止めてくださった人のためにも、今こそ改良を!

 

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