ほんもんぶつりゅうしゅう

2021-04-12 10:00

4月12日の「毎日ぶっきょう」

世の中には「細く、長く」という考え方、生き方があります。無理なく細々と取り組む事で、長く続けていこうという姿勢ですが、果たして、それで本当に長く続けることができるのでしょうか?実は、仏教では「太く、短く」という考え方、生き方で取り組んでこそ、長く続けることができるようになる、そういう徳が身につくと教えます。

 

仏教には「諸行無常」という教えがあり、常にすべての物事は変化していて、明日以降の自分どころか、今日の保証すら全くないということを意味しています。よって、細く生きたからといって、長く続けられるという保証は全くありません。それよりも「長く続けたいのであれば、それだけの原因を作り出す必要がある」というのが仏教的な考え方で、その原因を作り出すのが仏教的な生き方です。

 

残念ながら「細く、長く」という考え方、生き方では、その原因は作り出せず、実は「太く、短く」という考え方、生き方こそ、長く続けるための秘訣となります。これは私達人間の考えや、自然とわき起こる心情とは正反対であることが多いかもしれません。しかし、この世界全体は一定の法則、ルールによって動き、原因が結果を生み出しています。よって、個人の考えや心情によって法則が変わったり、結果が影響を受けるものではないのです。

 

仏様は、その紛れもない事実を《教え》として説かれて、私達に教えてくださっています。人間は感情の生き物ですから、情に流されたり、情で動いたり、情をかけたりするものです。しかし、それによって人生の道筋そのものがブレたり、歪んだりしてはいけません。毅然とした態度を取るべきところは、きちんとルールに従うことがお互いのためになります。そのルールを知り、人生に活かしていく、それが仏教、ご信心の有る生き方なのです。

 

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