ほんもんぶつりゅうしゅう

2021-05-12 12:23

5月12日の「毎日ぶっきょう」

「やる気を出せ!」と言われて、パッとやる気が出るのであれば全く問題ありませんが、そんなことを言われたぐらいでは、なかなかやる気は出てこないので周囲も本人も困る訳です。たとえ、どんなに周囲がキッカケを与えたとしても、最終的にやる気スイッチを押すのは自分自身であり、誰かがスイッチを押せたり、自然とスイッチが入ったりはしません。結局は本人次第であり、逆に言うと本人の思い一つで、いつでもスイッチは入れられるのです。

 

高校三年間、イチロー選手を指導したのは愛工大名電高校野球部の元監督・中村豪(たけし)氏。イチロー選手は「中村監督は、間違いなく僕の人生の師」とインタビューで答えておられます。中村氏は長い監督人生の中で、常に部員たちに口酸っぱく言い続けてきたことがあります。「【やらされている百発より、やる気の一発】指導者が熱を入れても、選手側が『やらされている』という意識でダラダラ練習していては何の進歩もない。やる気の一発は、やらされてすることの百発にも勝る。」

 

当時イチロー選手は、中村氏に「目標は甲子園出場ではありません。僕をプロ野球選手にしてください」と真剣に頼み込んだそうですが、そんなことを言ってきたのは長い監督人生の中でイチロー選手だけとのこと。そう思うと、イチロー選手の練習は毎日、毎日が【やる気の一発】であり、それは他の部員と比べて遥かに質の高い練習を積み重ね続けたからこそ、同じ高校三年間でも、その結果に大きな違いが生まれたのです。もちろん、そのやる気スイッチを入れたのはイチロー選手ご本人であり、どこの誰でもありません。

 

恐らく、イチロー選手にとってお父様の存在はかなり大きかったと思いますが、それでも最終的に「プロ野球選手になる!」という一大決心、一念発起をして、スイッチを入れたのはご本人でしかありません。自分で押したスイッチだからこそ、毎日【やる気の一発】で取り組めたし、苦しい時も踏ん張れたのです。私達の人生もまた同様で、いつしか「やらされてる」を卒業しなければ、いつまでも中途半端なまま。でも、それは誰かが卒業させてくれるのではなく、自然と卒業できるのでもなく、自ら卒業していくものなのです。

 

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