ほんもんぶつりゅうしゅう

2021-05-22 10:27

5月22日の「毎日ぶっきょう」

水戸黄門でお馴染みの「人生、楽ありゃ苦もあるさ」というフレーズは実に的を射ていますが、そこに仏教の視点を加えると「その楽しみも苦しみも自分の《心の中》から生まれている」となります。人生には良くも悪くも色んな出来事があり、そのたびに私達は喜怒哀楽の反応を示し、一喜一憂する訳です。ただ、それらは私達が目の前で起きている出来事を見聞きして、心で感じ取った時のリアクションに過ぎません。極端な話、全く同じ出来事が起きたとしても、全く正反対のリアクションが起こる可能性だってあるのです。

 

つまり、絶対的に「楽しい出来事」「苦しい出来事」というのは、この世に一つとして存在せず、すべての「楽しい」「苦しい」は、私達個人の《心の中》で生み出されているものでしかありません。よって、人生における「楽しい」「苦しい」を左右しているのは自分の心であり、その心が変わらない限り、どんなに世の中や周りの人が変わっても、たとえ過去を書き換えることができたとしても、何も変わりません。逆にいうと、心が変われば、どんな世の中になったとしても、いつだって希望を持って生きていけるのです。

 

そう思うと、幸せに生きていくとか、苦しみの少ない人生というのは「どういう人生を送るか」という話より「人生をどのように受け止めていきるか」もっと言えば「どういう心で生きていくのか」という話なのです。もし、人生の最後に病院か自宅のベッドで時間を過ごすことになり、手足の自由はあまりきかず、耳も遠くなり、目はかすみ、何を食べても味がしないとなった時に、一体どこに希望を見出して「楽しい」人生を送れるか。もし、その答えが出せるようになったなら、あなたの人生はどんな時でも希望に溢れているに違いありません。

 
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