ほんもんぶつりゅうしゅう

2020-06-19 10:41

6月19日の隆宣寺日記

子供は親を選べませんし、親も子供を選べません。だからこそ、親と子供の関係ほど深いものはありません。諺にも「袖振り合うも多生の縁」とあります。人との出会いは全て前世からの深い因縁によるもであって、偶然、たまたまでは無いし、今回限りの関係でも無いと教えます。まさに親子というのは、過去・現在・未来という時間を超越した、それこそ、とても一言では表現できない間柄なのです。
 
そう思うと「よき親」に恵まれることは《子供》として実に幸せなことです。もちろん《親》は親なりに「よき親」になろうと頑張っている人がほとんどだと思います。しかし、前世からの因縁というのは、そんな簡単に変えられるものではありません。どんなに自分の心をコントロールしようとしても、自分の思いとは裏腹になることもあります。些細なことがキッカケで、前世で仕掛けてしまっていたタイマーのスイッチが入り、前世から続いている悪因縁が、思わぬタイミングで顔を覗かせ始めることもあります。それは私達の自制心だけでは到底抑えられない、強力なエネルギー、パワーです。
 
親と子の間で発生した事件や事故をニュースで見聞きすると、おぞましい悪意が存在するケースもあれば、ちょっとした不注意が原因のケースもあります。いずれにしても、そこに「そうなるだけの因縁」が存在していたということです。止められなかった悪意、止められなかった不注意、止められなかった運命の歯車。今の自分が努力するだけで何とかできる範囲、いわば自分と家族を守れる範囲は、残念ながら私達が思っている以上に小さくて、狭いものでしかないのです。
 
人生を大きく左右するのは「縁」、それも前世から続く「多生の縁」です。その縁を《仏縁》によって良いご縁に改善することができます。向かい風も風向きが変われば追い風になり、「昨日の敵は今日の友」という諺もあります。そうやって今、ご縁を結び直すことができれば、来世はもっといい形で出会うことができます。もし恨み、憎しみのまま別れれば、その続きを来世でやることになってしまいます。まさに、今の生き方、相手との接し方が《来世での出会い》をつくり上げています。もはや、過去のことを蒸し返しても、何ら解決の糧にはなりません。仏様の教え、ご信心と共に生きる人生を、是非ご家族みなさんと!
 
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