ほんもんぶつりゅうしゅう

2021-01-04 09:35

1月4日の「毎日ぶっきょう」

人から物を教えてもらう時には《教えてもらう側》の姿勢、守るべき心得というものがあります。大原則として《教えてもらう側》は、こちらから願い出て(お願いして)教えてもらいます。つまり、教えを「聞いてあげてる」でも「聞いてやってる」でもありません。こちらから願い出ることによって、師匠・先生は私達のために教えてくださるのですから、敬いと向上心を持って「教えていただく」「聞かせていただく」という姿勢でないといけません。

 

そして、その際は「我を出さない」「自分の思い・考えを引っ込める」という心得が必要です。そうでなければ、自分の好きな教えは取り入れるけれど、嫌いな教え、気に入らない教えは取り入れない。それどころか、自分の思いや考えの方が正しい、優れているという、大きな間違いを犯してしまいます。物を教わる時は、どんな疑い・迷いが起ころうとも、とにかく最後まで聞き続けることが大切であり、それらを一つ一つ行動に移していき、教えてもらったことを体験・体得することが必要なのです。

 

特に、仏教という教えは実に奥深く、一度聞いて「わかった!」と思えたとしても、それは一応の理解であって、本当の意味を理解するまでには、更に教えを学び続ける必要があります。たとえば、初心者が①の教えを理解したとしても、それは初心者の理解でしかありません。その後、その初心者が徐々に成長していき、ついに⑩の教えまで理解できたとします。すると、⑩の教えを理解した上で①の教えを理解し直すことができ、それは初心者の理解とは全く違います。

 

ということは、①の教えを何度聞いても、毎回同じように聞こえる、毎回同じ理解にしか至らないのは、初心者の理解でとどまっている証拠であり、残念ながら①から次に進めていない、成長できていない証拠です。では、なぜ理解が深まらないのか?どうして成長していけないのか?ちゃんと聞いてるのに、なぜ?その最大の原因こそ「教えてもらう側の姿勢、守るべき心得がなってない」という一点に尽きます。どんな道でも「姿勢・心得」が基礎であり、最も大切なことであることを今一度、肝に銘じましょう!

   

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