ほんもんぶつりゅうしゅう
2020年08月01日
緊急事態下でのご奉公 2,700万遍以上の祈願口唱に励む
第10支庁・博多光薫寺(住職・小林信翠師)では政府の緊急事態宣言に先駆け、3月31日より自主的に閉鎖を決めました。3密を避けることに加えて、外部からは集会を行っていると見做されることによるご弘通上の風評被害を未然に防ぐ目的からです。
 閉鎖と同時に教務部は早期終息を願って千本祈願を開始しました。併せて、インターネットを通じて御法門だけでなく朝参詣開始から終了まで、さらには教務部が夕看経終了後まで千本祈願している様子を終日配信。
しかし、それだけではご信者とのつながりが薄くなってしまうため、教務各師が担当の全ご信者に安否確認と近況把握、いたわりと励ましの電話、場合によっては社会的距離を取りつつご信者宅を訪問し、コミュニケーションを保つことに務めました。
 毎朝の朝礼で前日の結果を共有し、連絡が取れないご信者へのアプローチ、個々のご信者への対応について話し合いました。このご奉公は普段ほとんどお参詣のないご信者にも連絡をとる良いきっかけになったと思います。また信徒現勢の正確な把握、信徒名簿の精度向上にも大きく役立ちました。
 千本祈願の達成と同時に、外出自粛期間が長引くとの見通しに立ち、4月17日から再度の千本祈願の発願を決めます。今回はご信者方にも和合(他寺院なら教区や連合に相当)単位で百本祈願をおすすめしました。くんげ会のお母さんたちの発案により、子ども用には「100分祈願カード」が作成され、33名の子どもたちが発願し、複数回に亘ってチャレンジした子もいました。
 それまでこまめにご信者方とコミュニケーションをとっていたおかげで反応は素早く、開始2日後には達成した和合も出てくるなど、教務部も驚くほどの速いペースで祈願口唱が進みます。配信の動画をスマートフォンやパソコンに映しながらお看経される人も多数おられたようで「家庭でのお看経でも一体感があった」との声も伺いました。
5月3日の一斉口唱会を以て教務部も2千本を越え、千本祈願は終了。別院・末寺に教務部も含めて集計すると加行者666名、お線香20,396本、口唱時間13,597時間、御題目数2,719万4,666遍(30分で千遍と計算)という結果でした。
そしてその日、福岡では3月以来初めて新規感染者数がゼロというご因縁に、現証のお計らいと感得させていただいた次第です。
 お寺を閉鎖したにもかかわらず、異体同心でたくさんの御題目を上げられたことは本当にありがたく、コロナ禍を乗り越える自信をいただきました