ほんもんぶつりゅうしゅう
2016年02月02日
鎌倉・顕証寺 創立100周年記念法要を二座にわたり奉修
第4支庁・神奈川布教区、鎌倉・顕証寺(住職・信清宏章師)では、昨年11月29日、髙祖会に併せて湘南弘通100年・創立百周年記念法要が全二座に亘って奉修された。

 奉修導師には、第一座に大本寺乗泉寺・権大僧正川口日智上人、第二座に関東根本道場清雄寺・御講尊小山日誠上人をそれぞれお迎えし、出座参列教務18師、ご奉公教務11師、他寺院参詣26ヵ寺286名、寺内参詣者309名を数えた。

 顕証寺は、東京乗泉寺の地方弘通の最初、そして第一号の親会場として大正4年(1915年)に鎌倉扇ガ谷に建立されたのが始まり。神奈川県南部、いわゆる「湘南」地域にご弘通が開かれたのが明治末期と伝えられ、武田松之助氏(武田現章師)らの教化の種が広がり、佛立第八世講有日歓上人によって整えられて行き、高弟である萩原日住上人によってご弘通が展開された。そして関東開教佛立第四世講有日教上人門下による「関東八支部」に名を連ねるに至った程、精力的に湘南地方一帯に教線が伸展した。

 その湘南弘通の100年と顕証寺の前身である鎌倉親会場の創立100年を祝する式典・催しを、かつての関東八支部に縁のある教講と湘南地域の6ヵ寺が参集し、参詣ご奉公をと横須賀信常寺・権大僧正川井日陵上人が総裁として指揮を執られた。

 法要では、祝辞として第一座では乗泉寺本末信廣会会長・沼津聞法寺・窪田日求上人より「自分にとっても懐かしい寺院の歴史を感じる。一層のご弘通発展を」と。そして第二座では宗務総長・遠妙寺・木村日覚師より「企業でも平均寿命は30年と言われる。100年続くというのは寺院だからというものの、今後の100年に向けた努力を」と督励いただいた。

 第一座御法門は
「しかるべきことをしかりてをしふべき ことををしふるこれを師といふ」
第二座は
「我祖師は如来のつかひかしこくも 其眷属はわれら也けり」
の御教歌で、それぞれ奉修導師より懇切なるご教導をいただいた。

 御供養会場・鎌倉プリンスホテルでは、特設の「湘南弘通100年と顕証寺の沿革」と題した写真パネルや展示がなされ、他寺院・寺内の参詣者全てが立食形式で、フラダンス&ウクレレの演奏を楽しんだ。奉修導師や教務方、来賓は、鎌倉親会場跡の側にある昭和8年創業の老舗「二楽荘」でフルート演奏を楽しみながら、歓談に華が咲いた。

 顕証寺では、この奉修にあたって開導聖人ご生誕200年慶讃の一環である「オリジナルの花」誓願として「七里ヶ浜顕証寺墓苑御題目宝塔」の移設と歴代上人墓の改装、「高祖竜口法難事蹟碑」の建立を終え、来るご正当年には現在地七里ヶ浜に顕証寺となって70年を迎えると共に、先住日湘上人七回忌にあたり、いよいよ内容充実に向けての出発点となった。

 また、式典では教化誓願達成の御礼言上、教化成就者と親会場時代からの法灯相続者417戸(人)にそれぞれ随喜状が授与された。これにより「正宗徒の花、役中後継者養成の花」を咲かせるべく、結実のご奉公が平成28年度の「総祈願」に盛り込まれている。

 顕証寺の悲願である大会300名参詣は、実に10年ぶりのことで、V字回復を期し今後のご奉公が期待される。

(顕証寺文教部 記)