ほんもんぶつりゅうしゅう
2019年03月01日
海外弘通だより~ネパール編~ 4年間でネパール出身教務が2師誕生 お助行や勉強会など真面目にご奉公に励む 第4支庁妙深寺 コレイア清行
ネパール大地震の支援活動に端を発した同国でのご弘通ご奉公は4年目を迎えようとしています。ご存じのとおりネパールはお釈迦さまがお生まれになった国。ここでご奉公する機会を与えていただき、ご奉公者一同、心から感謝しております。
団体登記も完了し、ネパールでの弘通基盤も整って参りました。妙深寺ネパール親会場、本門佛立宗ネパール平和題目塔はヌワコット州シバプリ市スンカニ村の丘の上にあります。ヒマラヤの山々に囲まれて金色の題目塔が空高く輝いております。
スンカニ村は「シバプリ・ナーガルジュナ国立公園」を越えた先にあります。この国立公園は2つの巨大な森林山岳地帯が合併してできたものですが、その名のとおり「ナーガルジュナ(龍樹菩薩)」の伝説が残っている場所です。
今から約1900年前、南インドに生まれた龍樹菩薩は「中観派の祖」「八宗の祖」と呼ばれ、私たちの妙講一座にも登場する偉大な方です。この龍樹が遥かネパールにまで足跡を残し、その近辺で私たちがご弘通させていただいているなんて、とても不思議な気持ちです。上行所伝の御題目が1人でも多くの方々にまでお唱えいただけるように、これからも精一杯ご奉公させていただきます。
この4年間でネパール出身の教務が2人誕生いたしました。それぞれ御法様が御縁をくださったと確信できるほど真面目にご奉公に頑張っています。
ダハール清天師は弘通家として村の人びとの信頼を得てきました。村の大半の人は本門佛立宗に好意的ですが、ほんの数軒、代々ラマ教の僧侶だった家族たちは反対しています。当たり前ですが村は保守的で、複雑な気持ちも見え隠れしています。だからこそ清天師のひたむきなご奉公が欠かせません。村の中で彼にお助行を頼む人が増えてきたのは大変嬉しいことです。
ナンダ・クマリ・グルンさんは初老の女性ですが、ずっと悪夢に悩まされてきました。彼女はヒンドゥー教の占いや祈祷、ラマ教のお祓いなどに通いましたが全くよくなりませんでした。しかし、御題目をお唱えするようになり、さらに御本尊を奉安した時から、全く悪夢を見なくなったのです。歓喜した彼女はグルン集落の80パーセントをお教化しました。ネパールでも現証のご利益でご弘通させていただけることを痛感しています。
カドゥカ清地師は日本での1年間の修行を終えて1月末に帰国しました。彼は妙深寺から学校へ通い、問題なく日本語で日常会話ができるまでになりました。教学的な理解も深く、数少ない本門佛立宗の英語教材を貪るように読んでいます。今回ネパールで勉強会を行いましたが、非常に活発な質疑応答が行われました。これほど日本語が上手になった清地師の今後が楽しみです。
2人とも、ネパール語はもちろん、英語やヒンドゥー語が堪能で、サンスクリット語にも通じています。インドやスリランカやネパールの教務が一致団結してご奉公すれば上行所伝の御題目はアジア全域に弘まってゆくと強く信じています。これも御法様、小原旭くんのおかげです。ありがとうございます。
私は4月から京都へ行かせていただき、佛立教育専門学校に入学させていただく予定です。試験に落ちたら行けませんが、一生懸命に勉強して本山の御宝前にお給仕させていただき、勉強にも励みたいと思っています。僕の日本語には問題がありますが精一杯させていただきます。ネパールのご奉公から離れるのは寂しいですが、絶対に負けないで頑張ってくれると思います。
これまでネパールでのご弘通を応援してくださった皆さまに心から御礼申し上げます。そして、これからもどうか応援してください。新しいご弘通の場所は薄い氷の上を歩いているようなものです。毎日新しい問題が起こります。新しい邪魔も入ります。でも、これまで負けないで、御宝前にお縋りして、みんなでお看経して、乗りこえてきました。これからもそうしてくれると思います。
最後に、皆さまも時間があったらネパールに来てください。ヒマラヤを見ながらお看経しましょう。絶対に忘れられない一生の思い出になります。ブッダの生まれた国で、ご弘通が前進しています。