ほんもんぶつりゅうしゅう
2017年09月01日
佛立開花運動5ヵ年誓願必成のために 「雨だれ石を穿つ」奉賛局局長 藤本日涌
漢書に「泰山之霤(あまだれ)穿石」とあります。つまり「雨だれ石を穿つ」と言われる言葉です。
 雨だれの水も長い間、同じところに落ちつづけていれば堅い石でも穴をあける(穿(うが)つ)ことができる。言いかえれば、小さな力でも回を重ねれば偉大な効果をあげる、また辛抱強く努力をつづければついには成功するという意味であります。
 8月号の佛立新聞で植田弘通局長より、佛立開花運動五ヵ年間中、今日(こんにち)迄の成就数が報告されていましたが「お教化は88%」「正宗徒増加は85%」で、9月を含めて11月末までの3ヵ月間に残りの教化12%と正宗徒増加15%を達成しなければなりません。
 あともう一歩です。平均すれば4%~5%(1ヵ月間)の完全達成を積み重ねていかねばなりません。
 そのためには、成就寺院は高見の見物と安心せず異体同心の心で「たがいにすすめはげまして」の本年度弘通テーマ通り、連合内・教区内・部内組内、また布教区内寺院への激励や協力を実施していただくと同時に、不成就寺院は、石にかじりついても、誓願達成に総力を挙げて、残り三ヵ月の中であらゆる教化運動実施を、寝ても醒めても、強力に布教区長・住職・役中が先頭に立ち実践することが大事です。
 本年8月末で4年9ヵ月が経過しました。教化対象者、下種者に対して毎月1回程度でも声をかけていれば、今日まで57回声をかけていることになるのです。
 その間には、三大会や春秋の彼岸会、お盆総回向やその他、寺院の行事等の機会あるごとに「おさそいの声かけ」をしていれば、100回くらいの下種・結縁が実行できたはずで、そのうち1人や2人は教化になっても不思議ではありません。
 それこそ始めに掲げた「雨だれ石を穿つ」で効果が現われるはずです。
 しかしながら、未だに1人も結縁者や目標相手がいない誓願者は、そのうちに、そのうちにとご奉公を怠っていたのではないでしょうか。
 今からでも遅くはありません。御宝前にご弘通の思いが不足していた事を心よりお懺悔を申しあげ「どうぞ私にもご弘通のお手伝いをさせていただきたい」「仏縁のある方に早くめぐり逢えますように」との真剣なご祈願口唱を徹底実行しながら「石の上にも3年」ではありませんが、残り3ヵ月を必死に、ご弘通の為に暮らす生活をすることです。
 また、他人ばかりが教化対象者ではありません。教化には、竪の教化と横の教化があります。我が身内の子や孫にも妙法のご信心を護持させる「法灯相続教化」も大事です。独立し家庭を持ったり、地方へ出て学校や仕事をしている者を完全なるご信者に育成するのも重要なのです。
佛立開導日扇聖人は御教歌で
 つとめよや いかなることも かなふべし
           あめのしたたり いしをうがてば
と仰せられていて、私たち佛立信者のご祈願は必ず叶えていただける、とお示しです。しかもそのご祈願は、私欲のためのご祈願でなく、ご弘通のご祈願なのですから、必ず成就いたします。
 苦しい3ヵ月になるかも知れませんが、教化達成した時の喜びは一入(ひとしお)で他の何物にも替え難いものになるでしょう。
 高祖大士は、
『行者の祈りの叶はぬことあるべからず』
とお示しなされ、上行所伝の御題目口唱力を保証してくださっています。 
 いちばん悪いのはもうダメだ、今さら、と「あきらめる」事です。
 最後の最後まで祈り通す「祈願口唱」と「一声相手に勇気を持ってお話し」を実践する3ヵ月にお互い改良し、有終の美を飾って思い出に残る開導聖人ご生誕200年の年にいたしましょう。