ほんもんぶつりゅうしゅう
2017年01月02日
『第3支庁より 台湾団参で篤い志に触れる』佛立寺高祖会~慰霊法要に参詣
昨年11月12日、第3支庁台湾団参の一行、支庁長・中村日馨師以下26名は早朝、中部国際空港を飛び立ち、午後にはまだ暑い最中の台北に到着した。

佛立寺高祖会お参詣
 翌13日、私たちは、市内にある台北佛立寺の高祖会にお参詣させていただいた。
 『台北佛立寺 本門精舎』の門礼を掲げた寺は、裏通りの、とあるマンションの1階にあった。
 奉修導師・中村日馨師の中国語のご挨拶があったり、御法門の概要を、局長さんが寺内のご信者方に、改めて中国語で伝達したり、式典の進行も通訳さんの手を借りなければならなかったりと、海外ならではの御会式の一座であった。
 本堂を私たちに占領された地元のご信者方は、御宝前を斜めから拝む別室からのお参詣であった。が、部屋にあふれる唱題の響きと拍子木の快いリズムは、ここが異国の地であることを忘れさせられたほどであった。
 異体同心、一途に素直なご信心を貫いておられる佛立寺の皆さんの「熱い心」が目に見えるようであった。
式典では、第3支庁各寺院の勧募した佛立寺への「弘通支援金」も贈呈させていただいた。
 ご供養を共にいただいた交歓会では、言葉は十分通じないものの、そこは同信どうし、笑顔がはじける、和気あいあいの楽しい会食となった。特に地元の若い皆さんは、活発で頼もしい限りであった。「来年の4月には台湾からも9人が本山にお参詣します」と、誇らしく語った局長さんのお顔が、なんと輝いていたことか。
 本寺・清風寺の御住職西村清良師より「これをお互いの信心を磨き合うよい機会にしてほしい」とのお言葉があったが、参詣団一同、それぞれに心に残る、大きな「おみやげ」をいただいたお参詣であった。

日本人物故者慰霊法要
 11月14日、16日は、3地区で行われた慰霊祭に、順にお参詣させていただいた。
 いずれの式典も、台湾日本人会や交流協会、また台湾協会など、日本人関係の主な団体組織が共催する式典であった。本年は数えて「55回」という長い歴史と格式をもつ慰霊祭で、現地在住の日本人にとっては、極めて大切な年中行事だということであった。
 その式典が、わが本門佛立宗の法要式で執り行われるわけであり、私たちも胸を張って お参詣させていただいた。
 クーラーの効いた室内や屋外、さらには広い墓地の真ん中、と会場の条件は違ったが、きわめて厳粛な雰囲気の中に、現地の日本人の皆さんの、先人、物故者への感謝と敬愛の心情があふれた式典が挙行されたことに変わりはなかった。それぞれの代表が、御霊にささげる『祭文』の言葉は、私達の心にも一語一語、しみ通るようであった。
 今回の慰霊法要への参列とお参詣は、私たちにとっても極めて感慨深いものであった。
 独特の、厳かな雰囲気の中で、法要の主役として私達は、それぞれが佛立信者としての誇りや喜びを全身で味わいながらお看経をあげさせていただいた。この得がたい体験は、これからのお互いの信行増進の糧になることは間違いないと思う。
 この慰霊祭が宗門の事業となったのは、時の御講有・小山日幹上人の台湾慰霊法要が、きっかけになったということである。多くの人々の「先見の明」と「継続の努力」が、揺るがぬ実績として今日につながっているわけで、宗門の大事な事業として次に伝える責任が、私たちにもあるのだということを、深く考えさせられた。
 参詣ご奉公の途中や合間の観光で目にした異国の風景や珍しい風物、それに、おいしい食事は、旅の楽しい思い出となった。
 が、それ以上に一同の心に強く残ったのは、旅の先々で垣間見、心で感じた出会った人々の「熱い心」や「篤い志」それに、いわば四六時中、行動を共にする中で、互いに確かめ合った、同信の「温かい心」ではなかったかと思う。
 そんな満たされた思いと ご奉公成就の安堵を胸に、団参一行は、11月17日、全員無事に寒い日本に帰国。6日間の台湾団参の旅を終えた。