ほんもんぶつりゅうしゅう
2020年06月01日
特別勉強会を開催する 河合雅司氏より未来の予測ふまえ講演
去る2月27日、宗務本庁教育局・佛立教育専門学校・佛立研究所共催の「特別勉強会」が、宗務本庁3階宗会議室にて開催された。
本来は佛立教育専門学校と佛立研究所の共催、教育局協賛の「第29回研究発表大会」として開催予定であったが、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、事前に参加申し込みをいただいていた多くの教講には急遽、大会中止との連絡を送り、特別勉強会として最小限の参加のもと開催の運びとなった。
開始時間も予定を早めて午前10時から玄題三唱、小西日演宗務総長・髙須日因教務局長・長谷川日堯専門学校長の挨拶、修学塾教員委嘱状交付の後、特別講演に入った。

河合雅司氏の特別講演
 今回は、作家・ジャーナリストで人口減少対策総合研究所理事長の河合雅司氏より「未来の年表 人口減少日本で起きること」と題して特別講演をいただいた。
 河合雅司氏は1963年名古屋生まれ、中央大学卒業後、産経新聞社論説委員を経て、一般社団法人「人口減少対策総合研究所」理事長に就任、現在は高知大学客員教授、大正大学客員教授、日本医師会総合政策研究機構客員研究員など多くの職務を兼任されている。
メディアではニッポン放送のニュース解説番組「ザ・フォーカス」レギュラーコメンテーター、新聞、雑誌等で複数の連載を手がけられ、2014年に「ファイザー医学記事賞」大賞、2018年「ひまわり褒章」個人部門賞、2019年「第80回文藝春秋読者賞」など多数受賞されている。
人口減少日本でこれから起きることを克明に描いた著書「未来の年表」、続編「未来の年表2」、最新刊「未来の地図帳」はいずれもベストセラーとなり、累計で86万部を突破。それ以外にも数多くの著書がある。
また厚労省や農水省の各有識者会議委員をつとめられ、まさに国の中央部で活躍をされている。
 講演では、著書「未来の年表」を基に、中長期的に日本の存立そのものを揺るがす問題として起こる人口減少による様々な事象を、各種統計を見ながら解説された。高齢化が進み、社会の支え手が激減する未来、日本は戦略的に縮む成長が望まれるという。
また、不活動化する単立宗教法人が増え、寺院消滅の時代も到来するという中、これまでのお寺のイメージを打破して、寺院の役割と期待も大きくなり、組織としての展開に大いに期待する、と述べられた。
講演後に質疑応答が行われ、引き続き研究発表が行われた。

研究発表者と演題
① 『「佛立青少年 信心に関する意識調査アンケート」による次世代への伝承について』   研究員 柴田教信師
②「謗法に関する研究~年中行事について~」  研究員 近藤教要師
③「『三則體認兼題合説之弁』と、その前後の御指南にみる開導聖人のご苦労」
学校 西村淳現師
④『「佛立青少年 信心に関する意識調査アンケート」による信心に対する負のイメージについて』(『菩薩のめざめ 3』より)  研究員 伊藤隨隆師
⑤「謗法に関する研究~御籤についての御指南を拝見して~」    
研究員 加藤喜遵師

 最後に佛立研究所所長岡居日実師の閉会の辞をもって、この日の特別勉強会は無事に終了した。