ほんもんぶつりゅうしゅう
2021年03月01日
コロナに負けず工夫を凝らして寺院・布教区で行事を実施 教養各会合同総裁御講を奉修 アンケートの質問に細やかにお答えいただく 第6支庁 照妙寺
今もなお、収束のめどが立たない新型コロナウィルス感染問題。
照妙寺(住職・植田日事師)では、これまでご信心の基本となるお参詣を大切にしようとの思いから、マスク着用・使用した場所の消毒の徹底のもと、本堂では間隔をあけて椅子を設置し、3密を避けてのお参詣をするようになりましたが、予定していた御会式・御講お助行など、すべての行事の形式を変えていかなければならなくなりました。
密がいちばん懸念された御会式・盂蘭盆会・彼岸会は、お寺として欠かすことのできない行事です。そのため、奉修の仕方を数日間に分け座数を増やすことで、できるだけたくさんのご信者方に安心してお参りいただくようにしました。
開導会は4日間に分け2座ずつの合計8座を奉修、高祖会は2日間に分け3座ずつの合計6座奉修とするなど、彼岸会、盂蘭盆会も同じような取り組みで奉修いたしました。
緊張感を保ちながらの連日続くご奉公となりましたが、いつも以上に教講が一体となり、異体同心でご奉公させていただけたことを実感できた御会式となりました。
その他、照妙寺では、宗外者の方との交流の場として大事にしていた納涼大会や、老若男女が楽しく交流できる場として出し物等の工夫をしてきた敬老の集いなど、見送らざるを得ない教養会の行事もあり、ご信者の皆も残念な思いでいっぱいでした。
その中で、例年、年2回奉修される教養会の合同総裁御講も開催が危ぶまれましたが、状況に応じた形で何としてもさせていただきたいとの思いで、12月に無事奉修させていただく事ができました。
3密を避けるために、婦人会・一般のご信者、そして壮年会・若葉会・薫化会と、2座に分けて奉修いたしました。
コロナ禍で平常時のようなご奉公をさせていただくことができない1年でしたが、各々のご信心を見直すことのできる貴重な期間でもありましたので、今回は、改めて芽生えたご信心の疑問や質問等をご信者の皆さんから事前にアンケートを取りました。
そして、それらの質問を御導師よりご回答いただく事で、ご信心の疑問を解決して、より一層、信心を磨く場となるような教養各会合同総裁御講を奉修させていただきましたので、ご紹介させていただきたいと思います。
皆様からのアンケートの質問の分類は主に6つありました。
①謗法について
②切り火の仕方について
③言上される歴代御講有のいわれ
④リモート参詣は参詣に入るのか
⑤他宗の葬儀に念珠は必要か
⑥役中とは何か
以上のような質問について御導師にお答えいただきました。
ご回答としましては、
①謗法は御題目の教えを心の底から信じてさえいれば、してはいけないことが自ずと分かるようになるはずとお教えいただきました。
また、学生が修学旅行などで寺社仏閣に行く時は、掌を合わせず、御賽銭もあげず、おみくじもひかないなどの事柄に気を付けること。また、親御さんは、そのことをお子さんやお孫さんに教えてあげるようにとのことでした。
②切り火については、お給仕させていただく物やお供えさせていただく物を清めるために行うものなので、元々清らかな御本尊や御尊像に向かって切ってはいけない。
③言上される御講有は、それぞれのお寺にとってご因縁の深い御講有を勧請申しあげているので、お寺によって違うこと。
④リモート参詣は、遠方のご信者やお参りできないご信者にとっては、ありがたいお参詣の仕方であることに今回のコロナ対策で気付かされた。そのような環境下でお看経する際、リモート越しの御宝前を拝むのではご利益を感得することはできないので、自宅の御宝前でお看経させていただき、御法門はリモートで聴聞するのがよい。
⑤私たちが持たせていただいている念珠は佛立宗の御本尊に向かって掌を合わせる法具なので、他宗の葬儀には持っていく必要はない。
⑥役中は、受持ちのご信者の皆さんにご利益を感得できるようにご奉公させていただく人たちのことで、役中さんはそのように心がけてご奉公をさせていただく事が大切。
と、お教えくださいました。
その他の事柄についても限られた時間の中で、大変細やかにお答えいただきました。
教えていただいたことを、新しいご信者や、分からない方たちに伝えていき、皆で原点に立ち返り、共にご信心ご奉公に尚一層気張らせていただきたいという思いが厚くなる大変ありがたい合同総裁御講となりました。
照妙寺の合言葉、「コロナに負けない菩薩になろう!」のもと、コロナだからできないではなく、こんな時だからできるご信心、ご奉公の仕方を照妙寺の教講が知恵と工夫を出し合い、昨年は乗り切らせていただくことができました。
今また、2度目の緊急事態宣言が発令されていますが(2月9日現在)、ご信心の手を緩めることはせず、感染予防対策をしっかり行いながら、功徳を積ませていただく菩薩行に励ませていただきたいと思います。
(照妙寺 山中由佳 記)