ご利益体験談

懺悔即現証の「妙」を体験

第9支庁・松風寺 蔭村サカエさん(仮名)
 
 ありがとうございます。私は平成14年7月に、以前から患っていたリウマチの検査から胃癌が見つかり、入院、手術することになりました。その時にいただいた御利益のお話をさせていただきます。
 
 私のご信心は、親からの法灯相続で、子供の頃は本当に厳しくしつけられました。厳しさ故に御題目はお唱えしても、心の中では反抗的な気持ちがありました。反抗を続けて60年です。胃癌と分かって手術をすることになったときも、心の中では御題目をお唱えしているのに、声に出すことが出来ませんでした。今までの苦労の連続、リウマチの痛み、「百本祈願でさえリウマチは良くならなかったのですから、御宝前さまは何一つ私を救ってくださらなかった。そして今度も……」と思っておりました。今思えば、それが大きな罪障であることを、自分では分かっていたような気がします。
 
 手術後は、本来ならばもっと早く回復し、退院できるはずだったようです。私と同じ時期に手術をした人が退院していく中、私は食事も喉を通らず、手術時に開いた腹部の傷口が何ヶ月たってもふさがりませんでした。そして毎日見る幻覚のために、病室で「どうすれば死ぬことが出来るか」と、死ぬことばかりを考えておりました。手術後の傷口がふさがらないことで、お医者様も困り果て、その年の12月、一時退院させられることになりました。ヘルパーさんからも「一生傷と付き合っていく覚悟を決めたらどうですか」と言われ、情けない思いで療養を続けておりました。
 
 御宝前さまには相変わらずそっぽを向き、心の中では御題目をお唱えしているのに、声には出せないという日が続いておりました。しかし、ヘルパーさんに御宝前のお掃除をしていただくのだけはどうしても嫌だったので、次第に埃だらけになってしまいました。
 
 ある日、組内の清水さんに御宝前のお掃除をお願い致しましたところ、担当の河野御講師に来ていただくことになり、丁寧にお掃除していただいた後、お懺悔のお看経と厳しいお折伏をいただきました。私はそれを待っていたかのように嬉しく思い、本気で御宝前にご祈願させていただこうという気持ちになったのです。すぐにお懺悔状を書き、御導師に言上していただきました。もし助けていただけたら、二度と疑うことなく、死ぬまでご信心を全うしようと思い、初めて心から一心に御題目をお唱えさせていただきました。するとその五日後、1年近くもふさがらなかった手術の傷口が、きれいにふさがったのです。毎日消毒に来てくださっていた看護士の方も、お医者様も、驚くばかりでした。その後、長い間痛みに苦しんできたリウマチもどんどんよくなり、毎月の御講参詣やお寺参詣を楽しみに過ごさせていただくまでに回復しました。
 
 厳しかった母が「ご信心は太鼓のようなもの。強く叩けば叩くほど、自分にお罰が返ってくる」と言っていたのを思い出し、素直でなかった罪障の深さを思わずにはいられません。毎日、御宝前をお掃除させていただくたびに、今の喜びに涙があふれます。今後は体調に気を付けながら、法灯相続に、お教化に励んでいきたいと思います。ありがとうございました。
 
平成15年12月14日発表