ほんもんぶつりゅうしゅう
2014年01月25日
朝のお給仕・お看経
 佛立信者の朝は、自宅の御宝前への「お給仕」で始まります。
 
 お給仕とは、仏さまのお住まいである御戒壇(御本尊がお奉りされてある場所)のお掃除、お供え、御題目の口唱など、仏さまに対し、ご奉仕してお喜びいただくことを言います。
 
 朝目覚めてまずさせていただくことは「お初水」を取ることです。水は生命の源、その日の一番最初のお水を、敬い・感謝の気持ちと共に御宝前にお供えさせていただくのです。後で説明するお掃除が終わった後、御戒壇にお供えさせていただきます。
 
 このときに、もう一つのお供え「お佛飯(おぶっぱん)」の準備もしておきます。日本人の主食であるご飯、これもいわば日本人の生命の源、その最初の一盛りを御宝前にお供えさせていただくのです。朝目覚めてすぐにご飯を炊いておき、これもお掃除のあとお供えさせていただきます。「いや、自分は朝食はパンだ」という方は、自分が朝食で食べる前のお初を、御宝前にお供えさせていただきます。
 
 次に御戒壇のお掃除です。専用の「はたき」を使いほこりを落とした後、専用の「ふきん」でお磨きさせていただきます。自分は毎日お風呂に入り、身体を洗い、自分たちの家、部屋を掃除するのに、仏さまのお住まいである御戒壇をお掃除しないわけにはいきません。
 
 お掃除が終わると、準備しておいたお初水とお佛飯を御宝前にお供えし、一番大事な「お看経(おかんきん)」をあげさせていただきます。お看経とは御題目の口唱のことです。仏さま、諸天善神はこの御題目口唱の声をなによりも喜ばれます。これを「御法味(ごほうみ)」といい、いわば御題目口唱の声をお供えするのです。
 
 家内が日々安全にを暮らせるのも、自宅の御宝前のご守護を頂いてのもの。忙しいなか、朝眠い中、一番最初の時間を御宝前の為に捧げ、一番最初のお供えをさせていただく……この「お初穂」精神の象徴である朝のお給仕・お看経は、自分の心を謙虚に保ち、ご信心第一の生活を送るためにはとても大事な修行なのです。同時に、その苦労はそのまま大きな功徳となって我身、我が家に返ってくるのです。
 
 佛立信者は、朝のお給仕・お看経をさせていただいてから朝食を取り、学校、会社、家事と、各々の一日をスタートさせます。これにより、諸仏諸天のご守護を頂き、その日一日を安穏に過ごすことができるのです。