ほんもんぶつりゅうしゅう

2018-01-08 11:26

吾が祖師は 肝要好み 給ふぞや 御弟子旦那 守りしたがへ

テーマは「肝要を好む」、つまり、ポイントを押さえる、ということ。
扇子をイメージしてもらえればわかりやすいと思いますが、一つ一つの羽は扇子の要(カナメ)でまとまっています。要が壊れれば、扇子自体、壊れてしまう...逆に、要さえしっかりしていれば、扇子を自由自在に広げられます。
このように、要を押さえることの大事を、日蓮上人は、「法華取要抄に曰く日蓮は広略を捨て肝要を好む」と仰せです。
ここでまず、なぜ法華経なのか、みていきましょう。
お釈迦様が御説きになられたお経は、年代の若い順に、華厳・阿言・方道・般若・法華です。これを、わかりやすく、天台大師が味で表現されているのですが、順に、乳味・酪味・生蘇味・熟蘇味・醍醐味。乳味は読んで字のごとく、牛乳の味。酪味はチーズやバターの味。生蘇はそういうお菓子があるらしいのですが、食べた方曰く、チーズやバターの味もするし、お乳の味もあるそう。醍醐味は、スポーツや芸事をするときに、日常でも使いますね。最高であることを表します。
つまり、乳味の中に、酪味は入ってないけれど、酪味には、乳味も含まれている。同様に、生蘇味には酪味・乳味も入ってる…そう見ていくと、醍醐味には、全てが含まれているんですね。だから、醍醐味である、法華経が一番有難いのです!!何も、私たちが本門仏立宗だから、法華経を推しているのではありません!!ちゃんとした、歴史的事実の裏付けがあるのです!
法華経の中でも、上行所伝の御題目が要である、と日蓮上人は仰せです。だから、私たちは、この上行所伝のお題目をお守りして弘めていくことが大事だとお教え頂くご教歌です。